神戸市の久元喜造市長は16日午前のラジオ関西の番組に出演し、「なんでもええから人口を増やす、(そのために)大阪のベッドタウンになる、という街づくりを市民が望んでいないのではないか」と指摘し、神戸市の人口減少対策には都心地域の活性化が核になるとの見解を改めて示した。神戸市が今年、三宮周辺地区の再整備構想をまとめたこともあり、久元氏は「神戸に来てショッピングを楽しむ、神戸でアートシーンを楽しむ、そんな街づくりを目指したいと思う」と強調した。

 久元氏は9日の定例記者会見でも同様の趣旨で発言していた。

 番組の出演者である神戸大学大学院経済学研究科の滝川好夫教授は「東京から地方に高齢者の移住を促す動きには対応するのか」と質問。これに応じて久元氏は「東京からの高齢者移住は、地価も高いし高齢者向けの施設整備が十分にできないという東京側の事情」と指摘した。そのうえで「神戸は幅広く、さまざまな方に来てもらうことを(街づくりの)主眼に置くべきではないか」と話した。

 久元氏は産業振興の一環として、神戸市が起業支援に本格的に乗り出したことにも言及。「これは必ずしも(起業家が)神戸にとどまってほしいということを意図しておらず、『神戸に来たら何か新しいことが始まる』、そういうイメージを世界に発信したい」と、人口減対策との関係を説明した。